第22章 What is your dream ? #5
ゴールデンウィークに入り前半は学校で練習、後半に2泊3日で合宿をすることになった。
練習の合間に雅紀が俺の所に来て小声で話しかけてきた。
「ねぇねぇ大ちゃん」
「ん、なに?」
「ばあちゃんの家に泊まるとき5人一緒の部屋は無理だから二部屋に別れて寝ることになるんだよね」
「そうなんだ、でも特に問題はないだろ?」
「ないの?じゃあ俺、翔ちゃんと一緒の部屋でいい?」
「は⁉なんでお前と翔くんが一緒の部屋なんだよ」
「だって特に問題ないんでしょ?」
それはそうだけど、翔くんと誰かをふたりきりになんてさせられるか!
そう言い返そうと雅紀を見るとニヤニヤ顔で俺を見てた。
「なんだよ!」
「大ちゃん分かりやすいね、大ちゃんと翔ちゃんって付き合ってるでしょ?」
「な、なんで?」
まだ誰にも言ってない俺と翔くんの関係…なんでバレた?
「もぉ見てればわかるってぇ、翔ちゃんといる時の大ちゃんデレデレだもん」
「…マジで?」
デレデレって俺そんなデレデレしてるつもりないけど。
「うん、俺と翔ちゃんが話してると機嫌悪そうだし、でもその後翔ちゃんが大ちゃんの所に行くとスッゲェ嬉しそうにしてんの」
「マジか…」
「あ、心配しないで?たぶん気が付いてるのは俺と松潤だけだから」
「松潤も?」
「松潤も人に言えない恋してるからね」
「そうなんだ…」
「まあ、これでふたりの関係もはっきりわかったし、部屋割りは大ちゃんに任せるね?」
「へ?なんで俺?」
「だって大ちゃん部長でしょ?」
「え、翔くんじゃないの?」
「やだなぁ、部長は大ちゃんだよ」
初めて知った。
どうしよう…翔くんとふたりきりの部屋で夜を過ごす?
なんだか急にソワソワしてきた。