第22章 What is your dream ? #5
そんな話をした学校からの帰り道、人気のない小さな公園のベンチに座り雅紀にされた話を翔くんにした。
「だからね、二部屋に別れて寝ることになるんだけど、部屋割りどうする?」
俺が決めていいとは言われたけどひとりでは決められないよな。
恋人同士になったとは言え、付き合い始めてからまだ日も浅いし…
もしかしたら翔くんが『ふたりきりはちょっと…』って思うかもしれないじゃん。
「智くんはどうしたいの?」
「俺?俺は…」
考えるまでもない、翔くんとふたりきりが良いに決まってる。
でも下心があると思われるのもなぁ…まぁ実際あるんだけどね。
「俺は智くんが思ってる通りでいいよ?」
翔くんは少し恥ずかしそうにそう答えてくれた。だから俺は翔くんの手を取り見つめると自分の意思を伝えた。
「俺は翔くんとふたりきりがいい」
「うん…だったら俺もそれでいい…」
頬をピンクに染めてニコッと笑った翔くん。
俺と同じこと思ってるって期待してもいい?
ドキドキで迎えた合宿当日。待ち合わせしてる駅に向かうとまだ翔くんしか来てなくて
「おはよ翔くん、相変わらず早いね?」
「おはよ智くん…早く来てれば智くんに少しでも早く会えるでしょ?」
はにかんだ笑顔でなんて可愛いことを言うんだ…付き合いだしてからの翔くんは気持ちを素直に伝えてくれる。
それはとてもうれしいことなんだけど、あくまでも今日の目的はダンスの練習。本来の目的を見失しなわないようにしないと、って思ってるそばから
「智くん?」
黙り込んだ俺を小首を傾げ不思議そうな顔で見る翔くん…もうそんな仕草されたら可愛くて仕方ない。
思わず翔くんの頬に手を伸ばそうとした瞬間、元気な挨拶が聞こえてきた。
「おはよー!大ちゃん、翔ちゃん!」
声の方を見ると雅紀とその隣に松潤とニノ。
伸ばしかけた手を慌てて引っ込めた。
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