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恋歌 《気象系BL》

第22章 What is your dream ? #5


バトル当日、翔くんと待ち合わせした駅に着くと翔くんは見知らぬ女性と笑顔で話していた。
誰だよソイツ!って問い正したかったけど近くで話を聞くとお茶に誘われてただけだったみたいだ。

翔くんの腕を取り歩き出すと驚いたように付いてくる翔くん。

「彼女、しつこかったから助かった」

「ほんとに?俺邪魔だったんじゃないの?」

「そんなことあるわけないじゃん!だってずっと楽しみにしてたんだよ?」

そう言ってくれた翔くんの言葉にさっきまで不機嫌だった俺は一気に上機嫌になった。
でもそれもほんの一時のことで、目的地に着くと俺の不機嫌はマックスになった。  

岡田に翔くんのことを紹介したら

「かわいい…」

なんて言いやがった。
俺だってまだ直接言ってないんだぞ?なんで出会ったばかりのお前がそれを言うんだ。

「ちょっと踊ってくるからちゃんと観ててよ」

なんて言えば翔くんも笑顔で

「楽しみにしてます」

なんて答える。まさか翔くん岡田のこと好きになったりしないよな?
岡田のダンスは格好いい…元々武道なんかを嗜んでるから動きのキレがいいんだ。

踊り終わった岡田が戻ってくると翔くんに感想を聞いた。
 
「あぁ、格好良かったですよ」

そう笑顔で答える翔くんを見て不安が募る一方。
しかもこともあろうか岡田の奴は翔くんに告白しやがった。

「俺と付き合ってよ」

「岡田!」

慌てて間に入ろうとした俺の声と

「どこに?」

と意味がわかっていない翔くん。
岡田は俺と翔くんの顔を交互に見ると俺の気持ちに気付いたらしい。

「大野、ダンスバトルやろうぜ」

なんて誘ってきた。俺が断ろうとしたら俺の耳元で囁いたんだ。

「勝った方がさぁ、櫻井くんへの挑戦権をゲットってことでどう?」

「お前!」

翔くんを賭けの対象になんてしたくなかったけど、岡田の魔の手から遠ざけたくて誘いに乗った。

意地でも負けらんねぇ、この戦い!
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