第20章 What is your dream ? #3
ニノの事は可愛いと思ったけどね、俺は平和主義者だから誰かの物なら手を出すつもりはない。
が、このふたりまだ付き合ってる訳ではなさそう…あくまで松潤が一方的にニノのことを好きな感じ。
そんなある日、ニノと弁当を食べていると窓の外に松潤の姿が見えた。
しかも女子と一緒に笑顔を見せながら歩いてる。珍しいな、松潤が女子に笑顔見せるなんて…
「ねぇ、ニノの知ってる子?結構可愛いよね?」
「…知らない子だし、可愛いとも思わないけど…」
あれ?ちょっと拗ねた?
もしかしてニノも松潤のこと気にしてる?その後会話を続けるとやっぱりちょっと不機嫌そう…でも松潤と違ってハッキリとはしてないな。まだ気になる存在…てか、近すぎて自分の気持ちに気付いてない?まぁ、暫くは見守ってみますか。
「あ~それよりさ、ニノ…この前の話考えてくれた?」
「この前の話?」
翔ちゃんに誘われた部活動見学にニノも誘った。
そしたら翌日、笑顔で『潤くんがいいって言ったから行く』だって。ニノって相当松潤に依存してるよな。意外と相手が居なくなって困るのは松潤じゃなくてニノの方なんじゃないか?
放課後、3人でダンス同好会の活動をしている屋上に行くとカッコよく踊る翔ちゃんと大ちゃんがいた。
想像してたより実際の方が全然カッコいいじゃん!かなりテンションがあがった。それは俺だけじゃなく松潤も同じだったみたいで
「俺も踊れるようになるかな?」
なんて大ちゃんに聞いてた。大ちゃんは
「俺が踊れるくらいなんだから踊れるさ」
って言ってくれたのに翔ちゃんは
「なに言ってんの、智くんの様に踊るのなんて普通の人には無理だから」
なんて言ってさ…口調はちょっと呆れてる感じだけど内容的には大ちゃんのことベタ褒めじゃん。翔ちゃんも松潤と一緒でわかりやすいなぁ。