第3章 second love
常に人に囲まれていた潤くんが俺の事をずっと好き?
理解できない…俺なんかよりいい人いくらでもいるだろうに…
「なんで?」
「何が?」
「なんで俺なの?」
「ん~、何でだろう?一目惚れだから特に理由はないよ」
「だったらその後いくらでもいい人見つけられたじゃん」
「なんで見つける必要あるの?
俺は和がいいんだよ?」
「だって面白くないでしょ?俺といたって」
「面白いよ?和と話してるの
俺と考え方が違うからかな?そんな風に物事捉えるんだって思うとき多いもん
今日だって和と一緒にいられて楽しいし」
確かに朝からずっと潤くんは笑顔でいてくれる。
俺も潤くんといるのが楽しいからあのふたりが気にならないのかも…
『まもなくイルカのショーが始まります。ご覧になるお客様はイルカのプールまでお越しください』
「あ、和。イルカショーだって、見に行こう」
そう言って潤くんが俺の手を握った。
手を引かれ歩くけど潤くんは恥ずかしくないのかな?
人の目とか気にしないの?
「…ねぇ潤くん、手…」
「手がなに?」
「恥ずかしくない?男同士で繋ぐって…」
「恥ずかしくないよ?和と手を繋げるなんて恥ずかしいより嬉しいじゃん」
潤くんは笑顔で平然とそう言いきった。
イルカのショーが始まると潤くんは興奮して「スゲー」を連発してる。
普段しっかりもののイメージが強い潤くんがこんなにも子供みたいに目をキラキラさせて、なんか可愛い…
「ふふっ」
「どうしたの?」
「潤くん、子供みたいで可愛い」
「なんだよそれ?」
「なんかイメージと違うから」
「そっかぁ?俺いつもこんなだよ?」
そう言われればあの時も…