第18章 What is your dream ? #1
潤くんに好きな人がいる…
いつから?いつの間に?
ずっと一緒にいたのになんで教えてくれなかったんだろ…
少し寂しく感じるのは教えて貰えてなかったせいだよね。
「ねえ、あれ松潤じゃない?一緒にいる女子だれ?」
昼休み、教室の窓際の席で雅紀と弁当を食べていたら雅紀が窓の方を見て俺に質問してきた。
雅紀は高校に入学して初めて出来た友達。
中学まで野球をやっていたから僕と潤くんのことを知っていて声を掛けてくれて仲良くなった。
雅紀が向いてる方に視線を送ると確かに潤くんが女の子と歩いていた。
しかも笑顔で話してる…もしかしてその子が潤くんの好きな子?
「ねぇ、ニノの知ってる子?結構可愛い子だよね?」
「…知らない子だし、可愛いとも思わないけど…」
潤くんとはクラスが違うから潤くんのクラスメイトの女子の事まではまだ把握できてない。
「えー?そう?可愛いと思うけどなぁ、ニノって理想高い?」
「そんなことないよ…」
大体どんな子が好きかなんて考えたこともない。
「松潤笑ってるね…俺と始めて話した時は超怖かったよなぁ~」
そうなんだよね、潤くんって基本男子相手だと凄く気さくに話すのになぜか雅紀を初めて紹介したときは凄く怖い顔したんだ。
いつも一緒にいる僕でさえビクビクしながら雅紀を紹介した。
最終的にはご機嫌で話してたし、今はもうすっかり友達になってくれてホッとしたけど。
せっかく出来た新しい友達なのに潤くんに反対されたら悲しいもんね。
「あ~それよりさ、ニノ…この前の話考えてくれた?」
「この前の話?」
「あ、ひっでぇ…忘れたの?部活の話だよ」
「あ~、あれかぁ…潤くんに話したらね、見学してもいいかな、って言ってたからいいよ」
「ははっ、松潤がいいからいいんだ…ふたりほんとに仲いいな」