第17章 メガネの向こう側
翔さんと始めてエッチした日から1週間後、俺はまた美術室を訪ね、相葉ちゃんとコーヒーを飲んでいた。
「翔ちゃん、先週体調不良で休んだけど、もしかして大野のせい?」
「えっ?あ~まぁ…」
翔さんの体調不良の原因は確かに俺だ。
翔さんが眠ってしまったあとタオルを借り身体を拭いて服を着させたまでは良かったが、知識の無かった俺は翔さんのナカを処理してあげなかった。
一緒になってうたた寝をしてしまい、起きた時には腹痛に苦しむ翔さんがいた。
「なに?結局あの後しちゃったの?激しくし過ぎて翔ちゃん動けなくなっちゃった?」
「ちげぇわ…」
「じゃあなんで?」
「あ~、一つだけアドバイス…ゴムは使ってやれ」
「え?なにほんとにシタの?」
「シタ…」
「いいなぁ~」
「すればいいじゃん」
「ん~、でも和がそこを望んでるのかイマイチわからなくて」
へぇ~、ちゃんとニノのこと考えてんだ。
「ニノとふたりきりになったりするの?」
「もちろんなるよ、家にも遊びに来るし」
「そん時そうゆう雰囲気にならないの?」
「ん~、微妙…ちょっといい感じかなぁ、って思うと突然違う会話しはじめたりしてさ…だからそういう関係にはなりたくないのかなぁ、って思ったりするんだよね」
「あいつ意外と照れ屋だからなぁ…それか怖がってるとか?」
「やっぱ怖いか…」
「俺にはされる側の気持ちはわかんねぇけど」
「翔ちゃんに相談してみようかなぁ」
「そうしてみれば?」
「おっ?この前とは違うな…経験して余裕が出たか?」
「まぁねぇ~」
「良かった?」
「教えな~い、自分で経験してみろよ」
「うわっ!やな奴~いいよぉ、翔ちゃんに聞くから」
「バカっ!ヤメロっ!」
「あ、お前先生に向かってバカとはなんだ」
「もう先生じゃねぇだろ?」
「あー、そう言うこと言うか?」
「ふたりっていつも楽しそうだね」
背後からクスッと笑う声が聞こえて振り向いた。
「あ~聞いてよ翔ちゃん、大野が苛める~」
相葉ちゃんは教室の中に入ってきた翔さんに近づくと腕にしがみついた。
「人聞きの悪いこと言うな!そして馴れ馴れしく触るなっ!」
「別にいいだろ?俺と翔ちゃんはお前と知り合う前から友達なんだぞ?お前こそ俺の翔ちゃんに触るなよ」
相葉ちゃんは見せつけるように翔さんの肩に手を回した。