第3章 second love
翌日、翔ちゃんに言われた時間に翔ちゃんの家に行くとすでに翔ちゃんが外にいた。
「おはよ、和」
「おはよ、車で行くの?」
「おー、潤がドライブしたいって
あいつ何だかんだと注文多いんだよな~」
口では迷惑そうに言ってるけど顔は笑ってて…
ほんとに面倒見いいんだから。
「じゃあ、行くか」
「うん」
翔ちゃんがドアを開けてくれて助手席に乗り込んだ。
短い時間だけど翔ちゃんとふたりきりのドライブ嬉しいな。
「和、最近あんまり潤と話しないんだって?潤寂しがってたぞ」
「潤くんが?そんなことないでしょ…潤くんの周りいつも人だらけだよ?」
「違うよ、潤が寂しいのは和と話せないからだよ」
「だって元々俺と潤くんそんな仲良くないよ?
翔ちゃんがいたから話してたようなもんだし」
そうだよ、俺と潤くんは真逆の人間で潤くんが翔ちゃんにくっついて歩いてたから俺も話をしてたようなもんなんだ。
潤くんは翔ちゃんとタイプは違うけどやっぱり人気者で
翔ちゃんが間にいない今、俺が近づくことなんて出来る人じゃないんだ。
「そんな言い方したら潤、泣くぞ」
「なんで、ほんとの事だよ?」
「ん~、そっかぁ…あいつも苦労すんなぁ」
翔ちゃんが気の毒そうに呟いた。
何が苦労するんだ?
ふたりきりの時間はあっという間で暫くすると歩道に潤くんの姿が見えた。
翔ちゃんが路肩に車を停めると潤くんは助手席のドアを開けた。
「おはよ、和」
眩しいくらいの笑顔で挨拶する潤くん。
「おはよう、潤くん久しぶりだね」
「そうだな…なぁ和、後乗って?」
「え、あ、いいよ」
潤くんも翔ちゃんと話したいんだろうな、急いでシートベルトを外し後ろの席に移動した。
潤くんは助手席に乗るのかと思いきや前のドアを閉め後部座席に乗りんできた。
「え?潤くんも後に乗るの?」
「そうだよ」
ニコニコの笑顔で答える潤くん…何で俺に移動させたんだ?