第16章 sincerely
「あ、ん…」
なんだこれ?優しくしてやるって言ったけど…実際優しくしてるけど、俺の下にいる翔はとてつもなく優艶な姿を魅せている。
ゆっくりと動く俺の腰の動きに合わせ動く翔の腰はより深く俺のことを招き入れようとしている…薄く開かれた瞼の奥では潤んだ瞳が俺のことを追い、吐息と共に漏れる甘い喘ぎ声…白い肌はピンクに染まり快感を全身で表現している。
翔の髪を撫でながら
「翔、気持ちいいの?」
と、問えば小さく頷き
「ん…いい、で、す…」
吐息と共に言葉を吐き出す翔。強い刺激はないけどゆっくり擦れあう感覚が気持ちいい…このままずっと繋がっていたい。
ギリギリまで引き抜きゆっくりと押し進める…『はぁ…』と、息を漏らし少し背中を仰け反らせ快感を受け止めてる翔の恍惚とした表情…余りにも美しくて映像に残しておけたらいいのに、とヤバいことを考えてしまった。
「ぅ、ん…あ、さ、とし、さん…」
切ない声で俺の名前を呼び俺に手を伸ばす…その手を取って握ると嬉しそうに微笑む。唇を塞ぎ舌を差し込めば腰の動きとは逆に激しく絡みついてきた。
「ふっ、んっ…ぅんっ」
これ以上は無理というところまで腰を押し付けそのままグリグリと腰を回してやると翔の身体がピクリと跳ね、今までにないくらいの甘い声で啼く…その表情も身体も蕩けきっていて『色っぽい』と言うよりも『エロい』という言葉がしっくりくる。本人に言ったら恥ずかしがるんだろうけど、その姿を見てるだけで俺の中心が刺激されてる…直接の刺激は弱いのにいつもに増して張り詰めてるし萎える様子がない。
マジで一晩中行けるんじゃないか?