第16章 sincerely
シャツのボタンを外し露になる翔の身体…こんな無防備な状態でまじまじと見るのはじめてだな。濡れたタオルでそっと拭いてやると擽ったそうに身を捩る。更に拭き続けると『んっ…』と甘さを含んだ声を出し腕で身体を隠そうとする。
ヤバい、と思いつつ火がついてしまった悪戯心…吸い寄せられるように翔の胸に顔を近付けると舌先で翔の胸の突起を何度か弾いた。
「はぁ…ん」
翔から漏れ出る吐息に、我慢していた熱が身体中を駆け巡った。そうなったら止める術なんて持ち合わせてないんだよなぁ…これって夜這いになるのかな?それとも強姦?…いや、どちらでもないと信じよう。
「ん…あっ、さ、としさ…?」
翔の声が聞こえ吸い付いていた胸から顔を離した。
「おはよ、目覚めた?」
「え?あ…は、い…」
寝ぼけ眼で俺を見る翔は何が起きてるのかまだ理解出来てないみたいだ。
「あ、の…何を…」
「ん?翔に『シャワーしてから寝な』って言ったのに寝ちゃったから体拭いてあげてたの」
「あ、ごめんなさい…」
素直に俺の言ったことを鵜呑みにしちゃうんだから…ほんとに可愛い奴。
「起きたならさ一緒に風呂入ろうか…翔着替えさせたら俺も風呂入って寝ようと思って準備したんだよね」
「だったら智さん先に入ってください…俺少し寝たから大丈夫ですよ?」
「一緒に入っちゃおうよ…風呂広かったから一緒に入れるよ」
「そうですか?それならいいですけど」
「よしっ!行くぞ!」
翔の手を引きバスルームへ向かった。