第2章 jealousy
「だからお前はそう言うこと言っちゃ駄目なんだってば」
大野さんが苦笑いする。
「なんでですか?ほんとに俺、今日のこと楽しみにしてたんですよ?」
「…俺はもう慣れたからいいけど、他の奴にそんな言い方したら、誤解されるからな?」
「誤解ってなんですか?」
「お前が自分に興味もってくれてるのかな、とか?」
「俺、大野さんに興味ありますよ?」
「そりゃ普段から一緒にいるんだから、少し位は興味持ってくれないと」
「少しじゃありません。さっきだって、大野さんのこと考えてたらワケわからなくなって…」
「ワケわからないって…
俺そんな複雑じゃないぞ」
「複雑ですよ…いくら考えても答えが見えない…」
「どこが?」
「大野さん付き合ってる人いないって言いましたよね?」
「ああ、いないよ」
「じゃあ、なんで侑李くんの気持ちに応えられないんですか?男同士だからですか?」
「いや、そこはそんな大した問題じゃない」
「大野さん男の人でも大丈夫なんですか?」
「ん、大丈夫。前に相葉の話聞いて好きになったら性別関係ないんだって分かったから」
「大野さん、順応性いいんですね」
「悪いか?お前はどうなんだよ。
相葉と友達なんだろ?あいつのことおかしいと思うか?」
「いいえ、思いません。あいつが男女共に大丈夫って知ったの中学生になってからだったんですけど、むしろ救われました
俺の初恋男の子だったから…雅紀にだったら話て大丈夫なんだって…」
「なんかさぁ、あんだけ堂々と男が好きって言われると全然おかしなことじゃないんだって思えたよ
人が人を好きになっただけだもんな…
外見じゃなく、中身で選んだってことだろ?
まぁ、ニノを選んだセンスはよく分からんが」
大野さんは可笑しそうに笑った。