第15章 愛のかたまり
「羨ましい?潤くんそんなこと思ってるの?」
隣に座る潤を見上げる和くん…そんな和くんを優しく見つめる潤。
「思ってた…だっていつでも一緒にいられるんだよ?俺も和とずっと一緒にいたいし」
ニコッと和くんに笑いかけると和くんはうっすらと頬をピンクに染めた。
「可愛いね、和くん…」
そう言うと潤が俺の方を向いて自慢げに笑った。
「だろ?」
「潤くん、恥ずかしいから止めて…」
益々頬を紅くする和くん。
「なんで?ほんとのことだろ?」
「俺可愛くなんかないし、潤くんだけだよそんなこと言うの」
「俺だけでいいんだよ、他にいたら逆に困る…それに翔さんが前に言ってたじゃん、ノロケ話でもなんでも聞いてやるって…翔さんが聞いてくれるなら智さんも聞いてくれるでしょ?」
潤が同意を求めるように俺を見た。
「もちろん聞いてあげるよ?ふたりの幸せな話聞けるの嬉しいしね」
「それにさ、その分俺翔さんからノロケ話聞かされてんだから」
「え?そうなの?」
翔くんってば、俺の知らないところでなに話してんだよ。
「そうだよ~、まぁ今に始まったことじゃないけどね」
「あ~、そうだねぇ…翔ちゃん付き合う前から大野さんのことベタ誉めだったもんね」
「え、和くんの前でも?」
「うん、でも多分本人無意識なんだよね…そんなんだからさ翔ちゃんは大野さんのこと好きなんだってすぐわかっちゃった…人の気も知らないでさ」