第13章 おいしいひととき

「ねぇ、潤くんもキツいでしょ？」

そう言った翔さんの視線が俺の下半身を見る。

「ん、あぁ…そりゃあんな翔さん見ちゃったらねぇ」

「俺のせい？」

「そ、翔さんのせい」

「じゃあ、俺が責任取らないと駄目だよね」

「え？」

翔さんは上半身を起こし俺の中心に触れた。

「あっ！」

「俺も潤くんのこと気持ちよくする」

そう言いながらズボンの上から俺を握った。

いや、嬉しいけど翔さんに触られてるだけですぐにでもイッちゃいそうだ。それだけは避けたい。

「待って翔さん！」

「何？」

俺を握ったまま、キョトンとした顔をする。やってることとその表情のギャップにクラクラしそうだったが、ここで萌えてる場合じゃない。

「俺、翔さんのナカに入りたい」

「え？俺のナカ？」

「男同士でもちゃんと出来るんだよ？エッチ」

「え？そうなの？」

やっぱり知らなかったか…なんかそういうの知らなそうな感じしたんだよな。

「うん、だから翔さんと繋がりたい」

「え、あ、うん…わかった…でもどうすればいいの？俺わからないよ？」

「俺に任せてくれる？翔さんは俺のこと信じてくれればいいから」

「潤くんのことは信じてるよ」

ニコッと微笑む翔さんを少し騙してるようで心苦しい。だって俺も男の人抱くなんて初めてだし、ほんとは自信なんてない。でも翔さんのことが欲しいんだ。