第13章 おいしいひととき
「あの、翔さん?」
「ん?何?」
「もう一度キスしていい?」
「え?あ、うん、いいよ…でも改めて聞かれると恥ずかしいんだけど」
「あ、そっか…ほらさっきは意思を確認する前に襲っちゃったから、ちゃんと聞いた方がいいのかな、って」
そう言ったら翔さんがクスッ笑った。
「潤くんってヤンチャ坊主に見えるけど、基本真面目だよね?そんなところ好きだな」
そんな綺麗な微笑みを見せて「好きだな」なんて言われたら俺の真面目なところなんて吹き飛んじゃうよ。
翔さんの顎に手を掛けると少し力を加えて唇を開かせた。そしていきなり舌を差し込み翔さんの咥内を暴れまわる。
「んっ、んんっ、ふぅっん」
翔さんの呼吸もさっきより苦しそうだったけど、必死に俺に付いてこようと舌を絡ませてきた。
翔さんの手が俺の洋服をぎゅっと握っててそんな仕草にも愛しさが込み上げてくる。
「んんーっ!ふっ、ぁっ!」
苦しそうな翔さんの呼吸が聞こえて来ても、翔さんから離れる事が出来なかった。そのままソファーにゆっくりと押し倒し首筋に吸い付いた。
「あっ、ん…」
翔さんの始めて聞く可愛い喘ぎ声。俺はどうやったら止まれるのかわからなくなってた。
何度も首筋に吸い付きその度に漏れる甘い声。
「あ、や、あんっ…潤くん…」
翔さんの抵抗する声が聞こえても俺を煽る材料にしかならない。