第13章 おいしいひととき
「俺教えようか?」
「え?潤くん料理出来るの?」
「出来るよ、大将からも教わってるし元々作るの好きなんだよ」
「へ~そうなんだぁ、知らなかった」
「でも翔さん忙しいか…」
「うん…あ、じゃあさ日曜日教えてくれる?日曜日は店休みでしょ?俺も日曜日は仕事しないし」
「翔さんがいいならいいよ?日曜ならいくらでも時間あるし、なんだったらまた掃除しようか?翔さんはゆっくりしてて?料理作るときだけ動いてくれれば良いからさ」
「そんなに甘えさせて貰っていいの?」
「いいよ、俺家事結構好きなんだよね」
「じゃあ、お願いしようかな」
翔さんが嬉しそうに微笑んだ。
「うん、じゃあ日曜日の午後またお邪魔するね?あ、明日も弁当は届けるから、翔さんの家もわかったしここまで持ってくるよ」
「でもそれじゃ潤くんが大変になっちゃうよ」
「いや、そうでもないよ?ここから家近いし、コンビニの前で待つよりいいかも」
「それならいいんだけど…」
「あ、俺もう帰るね、翔さん疲れてるんだから早く休みなよ?」
「うん、何から何までありがとね潤くん」
少しの時間でも翔さんの笑顔を独占出来るならなんだってしてあげるよ。
「おやすみ、翔さん」
玄関まで見送りに来てくれた翔さんに挨拶をして部屋を後にした。
「おやすみ、気つけて帰ってね」
笑顔で手を振ってくれる翔さんと別れ俺はスキップしたい気持ちでいっぱいだった。
休日翔さんと過ごせるなんて夢のようだ!
俺、頑張ったよな…