第12章 gift
翌朝、遠くでインターフォンのなる音が聞こえる。
何度かなるその音で目が覚めた。智さんも同じだったようで抱きしめていた俺からそっと離れ身体を起こした。
「なんだ?こんな時間に」
智さんがベッドから降りるとリビングに歩いて行った。
時計を見ると8時前。もう起きてもいい時間だけど、こんな早朝から来客が来るなんてなんだろう?
「なんでお前たち!」
智さんの驚く声が聞こえた。
「わかったから騒ぐな!近所迷惑だ」
そう聞こえた後、智さんが慌てて戻ってきた。
「翔!ニノと相葉が来た。もう上がって来るから急いで着替えろ」
下着姿でいた智さんは、Tシャツとスエットだけを履き玄関へ向かった。
「おっはよー!智、ハッピーバースデー!」
「おはようございます、大野さん。おめでとうございます」
「お前ら!挨拶する気あんのか⁉︎俺のこと見てないだろ!」
ドタドタという足音と共に、3人の声が近づいて来る。
「そりゃそうでしょ?ねぇ、翔ちゃん?」
「おい!待てっ!ニノ!」
ガチャ!
まだベッドの上で座ったままの状態の俺…突然ドアが開きそのままフリーズ。
「…え?」
「おっはよー!翔ちゃん!」
二宮さんがベッドにダイブしてきた。
「…お、はよう、ございます…」
「まだ寝てたぁ?今日智の誕生日だもんねぇ…夕べは日にち跨いで激しかったんでしょ~?痕いっぱい付いてるよ~」
「え?あ…」
自分の身体を見ると確かにあちこちに紅くなってる所が…
「翔!早く上着ろ!」
智さんがシャツを渡してくれたけど、受けとる前に二宮さんの手が俺の身体を撫でる。
「翔ちゃん、肌綺麗~。白い所に紅い痕が映えるねぇ」
「あっ!」
身体がびくっと震え手にしたシャツを落としてしまった。
「しかも感度も良さそうだし~」
「ニノ!止めろっ!」
二宮さんの手が止まった。
「ふふっ、相変わらずケチだなぁ」
「ケチとかの問題じゃないだろ!」
「はいはい、今日は智の誕生日だもんね…このくらいにしておくよ」
はぁ~と大きく息を吐く智さんの姿が見えた。