第12章 gift
ハンバーグを捏ねてるボウルから手が離せずに智さんからのキスを受ける。
俺の咥内を動き回る智さんの舌に翻弄される。
「ん、ふ…ふっ、ん」
シャツの裾から智さんの手が進入してきた。
「あっ!」
身体に少し触れただけなのにゾクッとしてしまう。
逃げようと思っても手が動かせないからそのまま与えられてる刺激を受け止めるしかなくて…
「あっ、ん…さと、しさん…やめ、て…」
「なんで?気持ちいいでしょ?」
手を動かしながら余裕の笑みを浮かべる。
「そ、ういう、ことじゃ、ない…まだ、ハンバーグ…作りおわ、てない…ん、あっ!」
「だって、ハンバーグより翔が食べたくなっちゃったんだもん」
「あ、やだ…ごは、ん…たべて、か、ら…あぁんっ!」
智さんの指が俺の胸の先を優しく転がす…それだけで腰がゾクリとして、立っていられなくなる。
「あ、や…もう、やめ、て…」
身体中が熱くなる。
智さんはクスッと笑うと耳元で囁いた。
「やめていいの?今止めたら辛いのは俺より翔じゃない?」
低音の声が耳に響く…脚の力が抜けガクンと膝が落ちた。
「おっと…」
智さんの腕に支えられなんとか倒れずに済んだ。
そのまま床に座らされ、意地悪な笑みを浮かべた智さんが俺を見る。
「どうする?やめる?」
「……やめない」
ふっ、と嬉しそうに笑った智さん。
「手洗うついでに体も洗ってあげるね」
こうしていつも智さんの思惑にハマるんだ。