• テキストサイズ

恋歌 《気象系BL》

第12章 gift


智さんと並んでハンバーグを作る。ハンバーグは何度か作ったからだいぶ手慣れてきた。

「メシの準備に掛かる時間だいぶ短くなったよなぁ」

「そうですね、ふたりで作るからあっという間にできちゃいますね」

「なんでもさ、ふたりでやるのっていいんだな」

「なんでも?」

ハンバーグを捏ねながらすぐ横にいる智さんを見た。

「そう、なんでも…大変なことは半分になるし、気持ちいいことは倍増する」

智さんが艶っぽい目で俺を見たからドキッとした。

智さんの顔が近づいてきて軽く触れるだけのキスをした。

「メシ作りながらこんなこと出来るのもふたりだからだしな」

いつも見ているのに優しく微笑まれるだけで胸がきゅっとなる。何度も何度も好きになるんだ…

こんな気持ちをくれる智さんの為に誕生日は最高のお祝いをしてあげたい。

やっぱり雅紀に相談してみようかな。俺ひとりじゃいいアイデアなんて思い付かないや。

「翔、手止まってるよ?早くメシ食べてゆっくりしよ?」

「あ、すみません…すぐ焼きますね」

慌てて作業を再開した。

「どうしたの?ぼーっとして…何か悩み事?」

「いいえ、違います…何度智さんのこと好きになるんだろうと思って」

智さんが驚いた顔をした。

「今?キスしただけで?」

「違います!智さんの笑顔見たから」

「笑顔見せただけで好きになってくれるの?」

クスクス笑う智さん。

「あっ、えと…笑顔見せてくれなくても好きです…」

智さんはまた一瞬驚いて、今度は苦笑いをした。

「お前はまた…なんでそう俺を煽るかなぁ…」

「え?俺何かしました?」

「もういいよ、わからなくて…そうやってずっと俺の事煽ってろ」

智さんの唇が俺の唇を塞ぐとさっきの触れるだけのキスとは違い舌が差し込まれた。
/ 760ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp