第11章 幼馴染みのアイツ
俺を真ん中に挟み雅紀と櫻井さんが話しをする。
「へ~、和くんってゲーム好きなだぁ…今度俺にも教えてよ」
「駄目だよ翔ちゃん、和は受験生なんだから」
「あ、そっか…じゃあさ、受験終わったら一緒にゲームやろう?」
「ええ、まぁいいですけど…」
どうせ社交辞令だろ?それともしょっちゅう雅紀といるからいつでも会えるとでも言いたいのか?
「和くんて人見知り?」
「あんまり友達多い方じゃないよな?」
どうせ俺は雅紀と違って友達少ないよ…悪かったな、インドア派で。
「そうなんだぁ、あまり出かけないって言ってたもんね、だから色白なんだね?綺麗~和くんの肌」
櫻井さんの手が俺の首筋を撫でる。思わずビクッと動いてしまった。
「翔ちゃ~ん、和に手ぇ出しちゃダメ~!」
「ごめん、ごめん」
クスクス笑う櫻井さん。
「ほんとにもう、大ちゃんに言いつけるからね?」
「え~、それは止めて~」
クスクス笑い続ける櫻井さん。
「もぉ、ほんとはそんな事思ってないでしょ?大ちゃん、翔ちゃんには甘いからなぁ」
「ふふっ、羨ましい?」
「羨ましい…」
「だったらとっととモノにすればいいじゃん」
「それが出来れば苦労はないよ…俺だってちゃんと考えてるんだからね?」
「そうだよねぇ…望みはかなりありそうだけど状況が状況だからなぁ、暫くの間辛抱だね?頑張れ雅紀」
何やらふたりで楽しそうに話してる…やっぱり俺お邪魔虫じゃん。