第8章 Lovers
「んんーっ」
俺の肩を掴む翔の指に力が入る。歯も食い縛っちゃってるし、全然力が抜ける気配がない。
「翔…」
一度指を離し、優しく声を掛けるとゆっくりと瞼を開く…表情の固くなってる翔に微笑むと翔の表情もいくらか緩んだ。キスをして舌を絡ませ合えば俺を掴む指からも力が抜けていく。
「ふっ、ん…」
執拗にキスを続ければ甘い吐息が漏れ体から完全に力が抜けた。その瞬間指を押し進めた。
「んぁっ!」
背中を仰け反らせ翔の体が跳ねた。今度は身体中至るところに吸い付いていく。
「あぁっ、んっ…はぁ…んんっ、」
上からと下から、両方の刺激を受けどう対処していいかわからないようでひたすら首を左右に振ってる。
「翔?キツい?」
顔を覗き込むように問いかけるとうっすらと目を開くと潤んだ瞳から涙が溢れた。
「はぁっ、んっ…さと、しさん…」
俺に向かって手を伸ばすからその手を握った。
「止めるか?」
そう聞くと首をゆっくりと振り
「止めな、で…大丈夫、だか、ら…続けて、くだ、さ、い…」
やはり今回は意志が固そう…
「…うん、わかった…」
胸の突起を舌先で転がすと翔の口から喘ぎ声が聞こえてきた。
「あっん…ふっ、んんっ…」
指の動きも滑らかになって、足も自然と開いてきた。
上体を起こし下着を脱ぐと手早くゴムを嵌めボトルを手に取りキャップを開けた。その様子をまだ不安の残る表情で見る翔…
ボトルの中身を俺の中心に垂らし少し馴染ませ、翔に覆い被さる。
「…そのまま力抜いといて…」
翔の耳元で囁けば、それだけで翔が吐息を漏らした。
指を抜いた場所に俺を押しつけそのままゆっくりと腰を進めていった。
「あぁっ!」
翔の体に力が入りそうになり首筋を舐め上げた。
「あんっ…」
ふっと力が抜けた瞬間、ゆっくりと押し入った。
「やあぁっ!んんっ…」
仰け反る翔をぎゅっと抱きしめ囁いた。
「翔…入った…」
「あぁ…さ、としさ、ん…」
体を離し涙声の翔を見ると、翔の目からは次々と涙が溢れ出す。その涙を指で拭う
「ごめん、キツかったよな?」