第8章 Lovers
肩でハァハァと息をする翔…
「大丈夫?翔…」
俺の肩の上で首を横に振る。
「…やだって言ったのに…智さんの意地悪…」
「ごめん、翔…止まれなくなった…」
髪をそっと撫でてやるとぎゅっと俺にしがみつく翔。
「恥ずかしくて死にそう…」
「ん~、死なれちゃ困るなぁ…これからもっとエッチなことしたいのに」
冗談のようにそう言うと翔は少しだけ顔をあげた。
恥ずかしいと言いつつもその表情は蕩けきってて本気で嫌だった訳ではないのが見てとれた。
「翔、気持ちよくなかった?」
そう聞くと翔は真っ赤な顔をプイッと背けた。
「そんなこと聞くなんて…智さんってほんと意地悪」
「なんで?」
翔は俯くと小さな声で
「…だって…智さんに触られて気持ちよくないわけ、ないでしょ…」
なんだよ、その可愛い発言…マジで俺の下半身も大変な事になってきてんだけど…
翔の手を掴み俺の中心部に持ってきて触れさせた。翔はビクンとし俺の顔を見る。
「翔…お前のイクとこ見てたらこんなになっちゃった…俺のことも気持ちよくして?」
翔は顔を真っ赤に染めて遠慮気味に俺を握るとユルユルとぎこちなく手を動かし始めた。
あ、ヤバいゆっくりだけどこれはこれで気持ちいい…翔にされてるからか?
「んっ!」
思わず声が漏れる…
「智さん…気持ちいいですか?」
「ん、いい…サイコー…」
「よかった…」
翔は嬉しそうな顔をした。
段々と登り詰めて来て自然と腰が揺れる…
「はぁ…やば…」
そう呟くと翔が動かしてる手のスピードを上げた。
「あぁっ!翔っ!…んっ…」
腰を突き出して動きを止めるとビクビクッと体を震わす。「はぁ~」っと息を吐き出しお湯の中に座った。
「智さん、大丈夫ですか?」
「ん、大丈夫…翔、スッゲェ気持ち良かった…ありがと」
そう言って微笑むと翔も嬉しそうに微笑んだ。
「よかった…いつもして貰うだけだったから恥ずかしくて…今日は智さんも一緒だったから」
あぁ、そうか…いつも俺が一方的に翔を気持ちよくしようとしてた…翔は自分だけが気持ち良くなる姿を見られるのが恥ずかしかったのか。