第8章 Lovers
「大切にしてるよ~、だって同じマンションに住まわせてるんだよ?」
「え、マジで?だったらさ一緒に住んじゃえばよかったじゃん」
「そこも智の優しさでしょ?一緒に住んでたら無理矢理襲っちゃうもんね?」
「なに?お前まだ櫻井くんとしてないの?すげぇな…」
「我慢してるよねぇ、それに比べてあいつは…」
「なになに?それって相葉のこと?」
「俺がなんですって?」
相葉が話しに入ってくると岡田の興味がふたりに移った。
ホッとして、ふと翔を見ると悲しそうな顔をしていて
「どうした?」
「やっぱり俺、智さんに我慢させてますよね?」
「あいつらの言うことなんて気にするなよ…」
「でも!」
「いいんだってば、俺が勝手に翔が少しずつ成長する姿を楽しんでるんだよ」
そう言って微笑んでやると
「うわっ!マジだ!」
岡田の驚いた声が聞こえた。
「でしょぉ?今の顔見たことないでしょ?」
「ほんとに大野さんのデレ顔凄いんですよ」
「うんうん、大野が妨害してきた時も思ったけどさぁ、大野ベタ惚れなんだねぇ…なぁ、どうやって櫻井くんのこと口説いたの?」
あぁ、また岡田の興味がこっちに戻ってきやがった…めんどくせぇな。
「それがさぁ、このふたりずっ~と前に会っててお互い初恋らしいよ」
「は?ほんとに?いつ?いつからお互い好きだったの?」
「もうその話しはいいから…」
「なんだよ~聞かせろよ~、フラれたんだからそれくらい聞かせてくれてもいいだろ?」
酒が入ってるから絡んでくるな、答えないと引かないか…
「…小2」
「小2⁉よく覚えてたな」
「エンゲージリングあげたんですよね?」
「マジでっ⁉お前マセガキだったんだな…」
「違うわっ!指輪じゃねぇし!勝手に相葉が言ってるだけだろ?」
「でも、プロボーズはしたんでしょ?」
「プロボーズ?小2で?しかも男の子に?」
「…女の子だと思ってたんだよ」
「そんなに可愛かったの?」
「…可愛かった」
「あー!会っておきたかったなぁ!そしたら俺にもチャンスあったじゃん!」
「ねぇわっ!」
「なんでだよ!ねえ、櫻井くん俺にもチャンスあったよねぇ?」
「あ、えっと…ない、かな…」
「マジか…」
「岡田さん懲りないですねぇ…」
「M体質なんじゃないの?」
ほんと早く諦めてくれよ…