第7章 first mission
リビングに和とふたりきり…急に緊張してきた。
ずっと望んできたことだけど、いざ『どうぞ』という状態になるとさっき翔さんが言ってたように若干びびるというか…怯むというか…
「潤くん?」
和が首を傾げてこちらを見てる。
「ん、何?」
「あっちの部屋行かないの?」
和がうっすら頬を染めて聞いてきた。
「あ、うん…行くよ…」
戸惑いが和に伝わったのか、和の顔が少し曇った。
「…俺と一緒に寝るのやだ?」
和が悲しそうな顔をする。
「そんなわけないじゃん!」
「だって…潤くん、困ってるみたいだから…」
「ごめん!困ってないよ…ちょっと緊張してるだけだから」
焦ってそう言うと和が目を丸くさせた後、ふっと笑みを浮かべた。
「良かった…翔ちゃんの話し真に受けてプレゼント考えたけど、潤くんはいらなかったのかな?って思っちゃった」
「違うから…俺、和が初恋だって言ったじゃん、だから…こういうのも初めてで…」
「うん、嬉しい…俺のこと初恋なんて言っておきながら経験豊富だったらその方がショックだし…潤くん口ではエッチなこと言うから実はちょっと気になってた」
和が嬉しそうに笑った、その顔が可愛くて…
「えっ?潤くん?」
俺は和を両腕に抱きかかえ立ち上がった。和が慌てて俺の首に腕を回す。
「ベッド、行こ?和…」
「…うん」
和が恥ずかしそうに目を伏せた…その表情が色っぽくて…心臓がドキドキしてきた。
翔さんの部屋に入り、ゆっくりと和をベッドに下ろすと向かい合って座った。
和の唇にそっと自分の唇を押し付ける。
「和、ほんとにいいの?プレゼント貰って」
「いいよ?俺、潤くんに貰ってばかりだから…潤くんが欲しいと思ってくれるなら受け取って?」
「ありがと、でも無理するなよ?…途中でも駄目だったらちゃんと言って」
「うん、分かった…でもたぶん大丈夫。大野さんが潤くんだったら優しくしてくれるからって…後は何も考えないで潤くんに全部委ねちゃえって…」
「智さんが?」
「そう…大野さんも初めての時は翔ちゃんのこと信じて全部任せちゃったって…なんか今回は翔ちゃんよりも大野さんにお世話になっちゃった。大野さんと深く話したことなかったけど、話してみたら凄く安心出来た…翔ちゃんが好きになるのも納得だね」