第7章 first mission
「確かに智さんって独特な雰囲気の持ち主だよな…普段はほんわかしてるのに、あの翔さんを尻に敷いてるんだから」
「ほんとだね、さっきの翔ちゃんも初めて見た…大野さんに怒られてしょんぼりしてたのにお風呂一緒に入ろって言われただけであんなご機嫌になっちゃってさ、大野さんに上手く扱われてる感じだね」
「ははっ、そうだな……でもたぶんわざとなんだよ、普段は翔さんが智さんに甘えててもさ、いざというときはやっぱり翔さんが決めるし、智さんのことオモクソ甘やかしてると思うよ」
「うん、だって大野さんとふたりで話ししてた時、翔ちゃんのことを話す大野さんの顔って凄く幸せそうなんだよ…羨ましくなっちゃった」
微笑む和の頬に触れた。
「それってさ、今でも翔さんのこと好きだってこと?」
ちょっと不貞腐れた声でそう言うと和が俺の目を見つめた。
「ふふっ、ヤキモチ?」
「そうだね…翔さんのことは尊敬してるけど、和に関しては負ける訳いかないから」
「大丈夫だよ、羨ましいのは幸せな顔をしてる大野さんだから…だから、俺も幸せにして貰いたいな…潤くんに…」
そう言って微笑む和は綺麗で、和を幸せにしたい、そう思ったら
「愛してるよ、和…」
自然と口から言葉が発せられた。和は嬉しそうに微笑むと瞳を潤ませて
「うん、俺も…」
そんな和が愛しくてそっと抱きしめて何度も啄むようにキスをした。
和の腕も俺の背中に回り抱きしめてくれる。
「ん、っ…」
和から甘い吐息が漏れだした…キスを続けなから和をそっと押し倒し覆い被さる。舌で和の唇を割って咥内に押し入ると和の舌を絡め取るように吸い付いた。
「っん、ふっ…ん…」
いつもより甘い息を吐く和に触れたくてシャツを捲り肌に手を這わせるとびくっと跳ねる和…唇を離して和の顔を見る。
「…怖い?」
瞳を潤ませ俺を見る目が艶を含んでいて
「ううん…大丈夫…ちょっとぞくっとしちゃった…」
「感じてくれてるの?」
そう言うと頬を紅く染め
「そうなのかな…わからない、初めてなんだもん…」
視線を外す和が可愛くて堪らない…再び和の滑らかな肌に手をのばす。
「あっん…」
和の体が跳ね、可愛い声が漏れる。
「ん、可愛い…和…」
和の耳元で囁くと背中に回っている和の手が俺の洋服を握りしめた。