第7章 first mission
「和からお前たちまだしてないって聞いたから俺たちからプレゼント」
「え、と…これって…」
「使い方ぐらいわかんだろ?」
「和くんの為に使ってあげてね?あ、でもいきなり最後までしなくてもいいんだよ?好きな人と肌が触れ合うだけで幸せになれるから…和くんの気持ちを優先にね?和くんも覚悟はしてるけど、不安だとは思うから…和くんを大切にしてくれると思ったから潤に託すんだよ?」
「意外とびびって潤の方が駄目だったりして」
「うっせぇ」
「翔くん、からかっちゃ駄目だってば」
「智さんはやっぱ優しいなぁ」
「俺はどうせ優しくないですよ~、お前の為に色々考えてやったのに」
「自分からけんか売ったくせに何で拗ねてんの」
智さんに嗜められてしゅんとする翔さん。
「翔さんありがと」
「何だよ急に、気持ち悪いな…」
「だって、俺の為に今日のこと考えてくれたんだろ?」
「ん、まぁな…」
「それに和のことも俺だから任せてくれたんだろ?」
「…だな」
「俺、和のこと大切にする…絶対泣かせるようなマネしないから」
そう言うと翔さんは嬉しそうに微笑んでくれた。
「おう、任せたぞ」
「うん…」
そう言った瞬間、和が風呂から上がってきた。
「お風呂、先にありがと」
全身をピンクに染めいくらか湿気の残る髪が色っぽくてドキッとせられた。
「潤と和、今日はそこの部屋使って?」
翔さんが指差したのはふたりがいつも一緒に寝てる部屋。
「え?なんで?」
「そこのベッドの方がデカイから」
「でも、悪いよ…」
「いいから…それに俺たち風呂まだだし、部屋の前ウロウロされたら落ち着かないだろ?今日はもうリビングに来ないでやるよ」
なんだか色々気を使われて恥ずかしいけど、ふたりの気持ちが嬉しい。
「じゃあ、そうさせて貰うね」
「おう、遠慮なく声出せよ」
「翔くん!デリカシーの無いこと言わない」
「はい…ごめんなさい」
肩を落とす翔さん。
「大野さん、色々ありがと…」
「ううん…和くんといっぱい話せて楽しかったよ」
「うん…俺も」
和と智さんが微笑み合ってるのが可愛いらしい。
「さてと、翔くんお風呂入るよ」
「え、一緒に入っていいの?」
「うん、いいよ」
「やったね、潤がんばれよ、和おやすみ」
笑顔になった翔さんが智さんと手を繋ぎ出ていった。