第7章 first mission
「潤?どうした?」
「いや、2才の差って大きいんだなぁ、って思って…」
「そうでもないだろ?お前たちだって後1年もしない内に社会人だぞ?」
「だけどさぁ~、今は大きいよ…まだ一人暮らしとか出来ないもん」
「確かにそれは難しいな、学校近いし…」
「だろ?和とふたりきりになれる場所がない」
「ははっ、やっぱりそう考えるか」
「そりゃそうだろ…翔さんだってそう思ったから実家出たんだろ?」
「そりゃあね、ずっと智に触れていたいけど外では無理だからな…一緒に住むのが手っ取り早い」
「いいなぁ、翔さん…」
「実感こもってんなぁ…」
翔さんが可笑しそうに笑った。
「こっちにしたら笑い事じゃないんだよ…和は益々可愛くなっていくのに手を出す場所がないんだから…」
「しかもお前和が初恋だしな…そういうの慣れてないだろ?見た目遊び人だけど中身純情ボーイだもんなぁ」
「ぜーったい人のこと馬鹿にしてんだろ?智さん知ってんのか?翔さん高校の時彼女いたって」
「断るのが可哀想だから付き合っただけだろ?」
「やだねぇ、モテる男は…」
「しょうがないだろ?あの頃はそういうのに興味持つ年頃だよ…それに智と出会ってからは誰とも付き合ってねぇし…そう言うお前だってしょっちゅうコクられてただろ?」
「それこそ俺は和一筋だからね、ぜーんぶ断りましたぁ」
「ふ~ん、てことはお前経験ないんだ…」
翔さんがニヤニヤしてる。
「…なんのだよ」
「分かってるくせに~。大変だなぁ、ふたりとも初めてって…大丈夫かなぁ?」
「は?何言ってんの?」
「なんでもな~い、さぁ飯にしよっか」
なんだよ、ほんとに…人の事おちょくってんの?