第7章 first mission
ファミレスに入り早速お互いの手首にブレスレットを着けあった。
「うん、潤くん似合う…やっぱりその色にして良かった」
目をきらきらさせて自信満々に言う和が可愛いい…なんでイチイチ可愛いかなぁ。和はどこまで可愛くなるんだろう…それでもより可愛い和が見たいと思うのは贅沢な願いなのかな…
「潤くん?どうかした?」
黙り込んだ俺の顔を覗き込むように見る和にドキッとした。
「いや、どうもしないよ?和もそのブレスレット良く似合ってる」
「ふふっ、ありがと」
照れながらでも嬉しそうにブレスレットを見る和…お揃いにして良かった。
「あ、そうだ、土曜日さぁ翔ちゃん家に直接行ってもらっていい?」
「え?一緒に行かないの?」
「ちょっと用があって…」
「分かった、じゃあ翔さん家で待ってる」
「うん、ごめんね」
「ううん、大丈夫だよ」
まさか和があんなこと考えてくれてたなんてこの時は思いもしなかった…
その夜、翔さんから電話があった。
「もしもし?」
『潤、土曜日家来るんだろ?』
「うん、お邪魔させて貰います」
『でさ、次の日ってなんか予定ある?』
「いいや、特にないけど…なんで?」
『ん、ちょっと確認』
「確認てなに?」
『ん~、秘密~。当日楽しみにしとけよ』
「は?なんか怖いんですけど…」
『じゃあ、ちょっとだけヒントな?今、お前が一番欲しいものやるよ』
「欲しいものってなんだよ」
『それはお前が一番分かってるだろ』
電話の向こうで翔さんが笑った。一番欲しいものは決まってる、でもそれは翔さんから貰うことなんて不可能なんだけど…