第15章 おぞましいもの【R18】
『アン』
食堂でリヴァイたちに教育した後の片付けをしていると、ミケさんが顔を出してくれる。
『あ、おはようございます』
相変わらずミケさんは私を見る度に首筋のにおいを嗅いでくる。なんかもうそれが儀式みたい……
『最近会えていないのか』
『えっ?』
『エルヴィンのにおいが消えかけている』
ああ、そっか………やっぱり鼻がいいとわかっちゃうよね。
『………へへ、おかしいですよね、一応分隊長補佐してるのに……分隊長になるとこんなにも忙しくなっちゃうんですね』
『ああ……大変そうだな。今日は帰りが遅くなるみたいだしな』
今日も、なんだ………
『そう、ですか………』
『寂しくないのか?』
『んー………寂しくないといえば嘘になりますね………』
『……………アン、俺だったらお前を……………いや、なんでもない』
無言が続く。
そういえばミケさん………荷物が多いな。
『ミケさんはどちらに行くんですか?』
『ああ………俺はちょっと、な。危険なところへは行かないから安心しろ』
『そうですか……』
ってことは今日はエルヴィンさんもミケさんも夜が遅いってことか………ハンジさんは巨人の実験してるし。