第14章 ギャップ
声の主はエルヴィンさんだった。
『あっ、どうも』
『誰か一緒にいたのかい?』
部屋から出てきて私のそばに寄ってくる。
『ああ、リヴァイがさっきまで。なんか待ってたみたいなんですけど、帰っちゃいました』
『おや、リヴァイがかい?珍しいな』
『お仕事は終わりましたか?』
『ああ、今日の分は終わったよ』
目を細め頭を撫でてくれる。
ああ、そっか…………さっきまでエルヴィンさんに頭撫でてもらいたいって思っていたんだっけ………まさか今日それが叶うなんて。
『…………ここじゃなんだから部屋においで、』
優しく腰を抱いて部屋へと移動する。
_______後ろから視線を感じた気がした。なんとなく、だけど
『?』
『どうした』
『………あ、いえ、なんでもないです』
気のせいだと思い、私はそのままエルヴィンさんの部屋に入った。
_______
『アン、おいで』
部屋に入るなり腕を広げてくるエルヴィンさんに飛び込む。
『すまなかったね、ここ最近書く書類がおおくて君のことをかまってあげられなかった。』
『っ、大丈夫です、今こうやってくっついていられているから………』
『………ふふ、可愛い』