第14章 ギャップ
もう仕事終わった頃かな。
最近エルヴィンさんは仕事に追われていて実を言うとあまり話せていない。仕事では話せてはいるけど………ただの業務的な会話なのだ。分隊長ってこんなにも忙しいんだなぁ…………
色々考えながら部屋へ続く廊下を歩いていると、後ろから足音が聞こえる。
この足音は………ハンジさん…………なわけないな。ミケさんかな……?それにしては……………
後ろを振り返ると誰もいなかった。足音も消えた。
気の所為、だったのかな。
『おい』
『っわ…!?』
前に振り返るとリヴァイが立っていた。暗闇だったのでいきなり出てきた顔に驚いてしまう。
ああ、なんだ…………さっきの靴の音はリヴァイのだったんだ。
『チッ………大きな声を出すな、ビックリするだろうが』
『えっ、あ、ごめん………どうしたの?向こうに用事があったの?』
『?俺はずっと此処で待っていた。』
『そうなんだ………で、どうしたの?』
私の部屋で待っていたということは私に用事でもあったのかな……?
『………いや、なんでもない。』
そういうとそのまま歩いて帰ってしまう。
『…………えっ』
な、なにがしたかったんだろう?
『…………?アンか?』