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私にとっての自由の翼【進撃の巨人】

第13章 一匹狼




『地下街へはいつ行くんですか?』


『そうだね………2、3日中には行きたいと思っている』


『そうですか……』

『君はお留守番だよ、待っていてくれ』

ほほに指を滑らせ私を優しく見つめてくる。


『気をつけて。怪我だけはしないでください』

その手をそっと握る。『当たり前じゃないか』と優しく呟き私をその厚い胸板に引き寄せる。だいぶ汗をかいていてしっとりとしている。


『今日も仕事がある………一緒に寝よう』



『おやすみ』と額に音を立て口付けそのまま呼吸音が聞こえてくる。


私はその音に安心しそのまま眠りについた。


ここ最近は大きな出来事もない。壁外調査での犠牲者はもちろん出ているが以前のような大損害はない。巨人を倒すための武器や装備、砲弾が日々改良され段々と犠牲者は減っているのだ。実に喜ばしいことだ。

これも、エルヴィンさんたちのお陰だろう。おかげで毎年毎年調査兵団希望者は増えている。

ましてや、地下街にいるというその立体機動の上手な窃盗団。この人たちが入ったら人類に勝利の道が開く。

………………私はそう、思っていた。



その日までは。
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