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CANDY☻BOX【気象系BL】

第6章 マドレーヌ




翔『…和、開けて…?』


翔兄は、僕の部屋の扉を
トントンと、優しくノックする…。

僕は、ゆっくりと起き上がり
扉の前まで行くと、鍵を開けた。


翔「…和」

和「…っ!…しょ、にぃ…」


僕は、涙でぐちゃぐちゃの顔のまま
翔兄に抱き締められた。

…翔兄の鼓動が、トクントクンと
聞こえてくる。


翔「…和、泣くなよ…」

和「…だって…僕、嫌われちゃう…っ…」


翔兄は、僕の目線までかがむと
僕の涙を翔兄の大きな手で拭ってくれた。


翔「…嫌いになる訳ないだろ。…俺だって…」

和「…翔兄…?」


翔兄は、言いにくそうな顔をすると
僕を真っ直ぐに見て言葉を続けた。


翔「…俺だって、和の事…好きなんだから…」

和「…え」


突然の言葉に、頭が真っ白になる。

…『俺だって』って。
なんで僕の気持ちがバレてるの…?


和「…な、なんで…」

翔「ごめん、聞いちゃったんだ…。さっきの
風呂場での…あれ」

和「…う、嘘…っ!?」


僕は、恥ずかしさで顔を真っ赤にさせた。

全部聞かれてた…!
僕、恥ずかしくて死にそうだよ…!


翔「…だから、俺も言おうと思って。
好きなんだ。家族じゃなく、兄弟でもない…。
和、お前が好きなんだ…」

和「…翔兄…」


僕は、その言葉が嬉しくて
翔兄の腕の中に飛び込んだ。








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