第4章 ヌガー・ド・モンテリマール
智「…あ。何をする…!」
二宮は、俺からタバコを取り上げると
タバコを灰皿に押し付けて、火を消した。
…ますます、嫌な奴になっていくぞ。
俺からタバコを取り上げるなんて…。
和「…タバコも良いですけど。たまには…
こういうのもどうです…?」
二宮は、スーツのジャケットの内ポケットから
何かの包みを取り出して俺に見せた。
智「…なんだ、それは…?」
和「ヌガー、というものですよ…」
智「ヌガー…?」
和「…ソフトキャンディの1種、ですね。
甘くて、美味しいんですよ…?」
そのヌガーというものを、包みから
取り出して、二宮は口に咥えた。
…というか、俺にくれるんじゃないのか…。
和「…味わってみます…?」
智「いや、お前が食ってるだろ…。
それとも…もうひとつあるのか…?」
和「いえ、ありませんよ?」
智「…おい」
二宮は澄ました顔でそう答えると、
くすくすと笑った。
和「…味わう方法、あるでしょう…?」
智「…なに…?」
俺が、彼に睨みをきかせていると
二宮の身体が俺に近付いてきた。
和「…ほら、こうするんですよ…」
智「…え…んんっっ…んくっ…んあっ」