第11章 ガレット・トロぺジェンヌ
…まさか、と思って
腰の辺りも触ってみる…。
そしたら、案の定…。
智「…し、尻尾まで…ついてる」
和「もお、智?…さっきからなに…?」
智「だ、だって…ニノに…尻尾と耳が…っ」
ニノの腰には、フッサフサの
柴犬の尻尾が…。
毛先がクルンと丸まってて。
茶色と白が混ざってる…。
なんじゃこりゃ…。
可愛い、けどっ…!
どういう事っ!?
和「もお、何言ってるの?」
智「いや、だって…生えてるよ?」
和「そんな事知ってるよ〜…いつもの事じゃん」
智「い、いつもの事…なの?」
和「そうだよ?…どうしちゃったの、智?」
智「なんでも…ない」
そうか、いつもの事なのか…。
これが…ニノの正体だったのか。
そうだよね。
うん、可愛いからもう、なんでもイイやっ
おいらが、そんな尻尾と耳の生えた
ニノを見てニヤニヤしていると、ニノが
おいらの腕を引っ張って、寝室に押し込んだ。
智「…ニノが積極的だ」
和「えへへ〜…ほら、智…シよ?」
ニノがおいらの上に乗って、尻尾を
振りながら、顔を肩に押し付けてくる。
この小動物…可愛すぎるよ…。
和「…智?…僕を食べて?」
智「…もちろんだよ、ニノ」
和「…あぅ…智っ…んあっ…やあっ」
ニノは、おいらが乳首を弄っただけで
ピクピクと反応する。
智「…可愛い」
和「…あっ智…!…智ぃ」
ニノが、ずっとおいらの名前を呼ぶ。
うん、ずっと…。
和「…智っ…起きてっ…智〜」
…ん?…起きて…?
智「…っうわ!」
和「やっと起きた…」
おいらが目を覚ますと、そこには
尻尾も耳も生えていない、いつものニノが…。
…なんだ…夢か…。
なんか凄く、ショックなんだけど…。