第9章 マカロン・ダミアン
和「翔くん、水いる…?」
翔「…うん」
翔くんは、小さく頷くと
頬を真っ赤にして俺を見上げてきた。
…会社ではあんなに仕事が出来る
完璧人間なのに…。
潤や、家の中だとこんなに…
甘くなるんだ。
俺は、キッチンへ向かい
水を入れて翔くんの所へ戻った。
和「…はい、水だよ」
翔「ありがと…」
翔くんは、俺から水を受け取ると
コクコクと喉を鳴らしながら
水を飲み始めた。
…これで少しは頭、冷やされると
良いんだけど…。
ふと、恋人の様子が気になって
反対側でごちゃごちゃしてる2人を見てみた。
智「…なんで離してくれないんだっ」
潤「いやいや、貴方が暴れるからでしょ」
…まだやってたんだ…。
いい加減落ち着いて欲しいんだけどな。
俺も水飲んで、頭冷やそう…。
自分用に持ってきた水を
口に含んだ。
そしたら、急に俺のシャツが掴まれて
グイッと引き寄せられた。
和「…んんっ!?」
水が口の中に入ったまま…っ!
飲み干そうと思った瞬間、唇が
暖かい何かに包まれた。
和「…んっ…!!」
翔「…んんっ…んふっ」
えっ!?…何で、俺…。
翔くんにキスされてんの…!?
翔くんは、水が入ったままの俺の口を
開けようとしてくる。
翔「…んうっ…んんっ…んんぅ」
和「…んっ…くっ」
少し開けた隙間から、翔くんは
ちゅうちゅうと、俺の口を吸ってくる。
翔「…んっ…んくっ…ふうっ」
…俺の口から、水を飲んでる…。
ちょっと待って…!
これじゃ、潤が…!!