第9章 マカロン・ダミアン
潤「…どうしたんだよ、和」
和『いや、あのね…』
電話の相手は、俺と幼なじみの和だった。
和は、俺が勝手に呼んでるあだ名で
本名は、二宮和也という。
和は、俺と翔が務めてる会社の
社長秘書をやってるエリートだ。
…実は、その社長とは恋人関係なんだと。
社長は、男の人だから
色々共通点なんかあったりして、
こうやって和とは、なにかある度に話してる。
潤「…どうしたんだよ」
和『今から、お前ん家行っていい?』
潤「…え?…翔、いるけど…」
和『いいのいいの。俺も、智連れてくから』
潤「社長さんを?…大丈夫なのか?」
和『久びさに皆で、飲みたいからさ』
そういう和は、何かを企んでるようにも
思えるけど、大体和が考える事は予想がつくから
俺は、和と智さんが来るのを承諾した。
…それを伝えるために
リビングに戻ると、翔はソファの上で
足をぷらぷらさせてテレビを見ていた。
潤「…あのさ、翔」
翔「…ん〜?」
…機嫌は直ったみたいだな。
潤「…今からさ、和と智さん来るって」
翔「…えっ!?」
俺と和の関係上、お互いの恋人の事は
包み隠さず話してるから、翔も2人とは面識
あるんだよね。
…だけど、そんなに驚くか…?
潤「…ごめん、嫌だった?」
翔「…ううん!そうじゃなくて…その…
嬉しいからさ…」
潤「…そっか」
…そういう事だったのね。
皆で集まれるのが、嬉しかったのか…。