第8章 ベレ・バスク
潤「…ふふ、その顔は図星、だね」
智「…悪いか」
潤「…いいや、全然?」
俺の考えていた事が分かって、楽しいのか
潤は、ニコニコと笑っていた。
…コイツは笑うと可愛くなるんだな…。
もっと大人なんだと思ってたけど、
案外、子供っぽい…。
智「…それで、教えてくれるんだろ?」
潤「…うーん、良いんだけどさ…」
俺がそう聞くと、潤は
何かを考えているように、顎に手を宛てて
俺を上目遣いで見てきた。
…これは、グラッと来そうになる…。
潤「…条件、付けていい?」
智「…条件?」
潤は、エロい顔をして
俺の首筋に腕をまわして、猫なで声で
こう言った。
潤「…俺を抱いて…?」
智「…はっ?」
潤「俺を抱いてくれたら、翔の事
教えてあげる…」
智「…お前、それで良いのか?」
俺が、聞けば潤は不敵に笑って
俺の頬にキスを落とした。
潤「イイよ?…俺さ、セックス…したいの。
で、お兄さんは翔の事が知りたい…利害は
一致してるでしょ…?」
智「…まあ」
確かに潤の言ってる事は
筋が通っているとは思うが…。
それで本当に良いのか?
智「…でも、本当に…?」
潤「なに…?俺とじゃ嫌?」
智「…それは…」
こんな美形な男を抱けるんだから
嫌な訳ないけど…。
そんな自分を安売りするような真似…
俺は、見逃して良いのだろうか…。
潤「…もう、なんでもイイじゃん。俺が
シてってお願いしてるんだから…」
智「…分かった…優しく抱いてやるよ…」
翔の事が知れるなら……。
もう1度会えるなら。
それに、コイツは本当にセックスが
したいみたいだし。
…俺も溜まってたしな。
潤「…ふふ、じゃあホテル…行こ?」
智「…ああ」