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CANDY☻BOX【気象系BL】

第8章 ベレ・バスク




翔「…っあああんんっっ!」

智「…っ」


俺の口の中に翔の味が広がる。

…こんなのあんまり飲まないのに…。
なんでか翔のだけは、
1滴残さず飲みたいと思ったんだ…。


翔「…僕もう、時間だ…。
それじゃあね?…お兄さん」

智「…っおい…!」


翔は、身支度を済ませると
さっさと出ていってしまった。

俺が、バーのカウンターに戻っても
翔の姿は、そこにはなかった。

…あんなに呆気なく帰るか…?普通…。

次、いつ会えるか分からないのに…。
もう、会えないかもしれないのに。

もっと翔と居たいと思うのは、
俺の我が儘だろうか…。


そんな事があってから数日。
あれから、翔とは会えないでいた。

…仕事が終われば、毎日バーに
通ってみているけれど…。

それでも、会えなかった。

そして今日も、俺はバーに来ていた。

…今日こそは。

なんて、乙女みたいな事を考えながら。

簡単に会えるわけないのに…。

そういえば連絡先も知らないしな。

…こんなにも翔に会いたいのに…。

あの時の翔の身体が、忘れられなくて。
もう1度触れたいんだ…。


智「…マスター」

マスター「…いつもの、でしょ?」

智「…ああ」


俺は、カウンター席に腰掛けながら
マスターが酒を作る姿を眺めていた。

すると、手元が暗く翳ったんだ。


「…お兄さん、隣…いい?」

智「…っえ?」


…俺は、隣にいる奴を見上げた。











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