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CANDY☻BOX【気象系BL】

第8章 ベレ・バスク




智「…まあ、それなり…にな」

翔「ふーん、よく来るんだ」


意味深に呟いたあと、
翔は他愛もない話を俺にしてきた。

そうして、その日は終わったんだ。
何もなく…ただ普通に酒を飲んで。


それが俺と、翔の出会い。

その後も何回か会ったりしたんだけど、
結果は、全部一緒で…。

そういう関係にはなっていない。

俺は、もう…アイツに心を奪われているのに。

アイツはそれが分かっているのか、
いないのか…。

無防備に近付いて来るんだ。

そして、話は冒頭に戻るんだが…。
今日は、翔がいないみたいだった。

だから、俺は寂しく1人で酒を飲むハメに…。


智「…はあ」

マスター「…またため息。今日は、どうしたの?」

智「…いや、なんか…はあ」


…翔に会えないだけで
俺の心はこんなにも脆く、沈んでしまう。

今日は、本当に来ないのだろうか…。

少しアルコール度数の強い酒を
煽ると、頭に酒が回っていくのを感じた。

…このままじゃ簡単に酔ってしまいそうだ…。

もうひと口…。

そう思って、グラスを口に付けた時
俺の手首が掴まれた。


「…そんなにお酒…好きでしたっけ…?」

智「…っ!…翔」


そう、俺の手首を掴んでいたのは
俺が会いたいと思っていた翔…だった。


翔「…最近、会えませんでしたね」

智「…ああ」


翔は、当然のように俺の隣に座ると
怪しげな雰囲気を漂わせながら、話し始めた。












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