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CANDY☻BOX【気象系BL】

第8章 ベレ・バスク




智「…ど、うぞ…」

「…ありがとうございます」


そいつは、俺の隣に腰を下ろした。

…コイツ、ここに居るってことは
そっちの人間、って事だよな…?

なんとしても、距離を縮めたい…。


智「…っなあ…」

「…ねぇ」


俺が口を開いたと同時に、相手も俺に
話しかけてきた。

なんとなく、ドギマギしてしまう。


智「…なんだ?」

「…お兄さん、名前なんて言うの?」

智「…え?」


まさか、相手から名前を聞かれるなんて…。
向こうも俺のこと、悪く思ってない…よな。


智「…智…大野智っていうんだ」

「…へぇ…智さん、かあ。綺麗な名前…」

智「お前は?…名前」


俺がそう聞くと、そいつは
ニコッと笑った。


「…僕はね、翔っていうの。名字は…ヒミツ」

智「…っ」


『翔』と名乗ったソイツは、俺の唇に
人差し指を当てて怪しげに言ったんだ。

…コイツ、相当…エロいな。

そんな風に、考えれば
俺の心がゾクゾクと騒ぎ始めた。


智「…よくここには来るのか?」

翔「さあ…?どうだろうね…お兄さんが
居たからかも」

智「…なんだそれ」

翔「ふふ…お兄さんこそ、よく来るの?」


翔は、カウンターの上に頬杖を付きながら
俺を見上げるようにして聞いてきた。

…なんだろう。

こいつの…大きな瞳に全部惹き込まれて
いきそうだ…。








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