第8章 花嫁修業?
結衣「ご飯よそってくるから座っててね」
言われた通り俺の向かいに座るカラ松
カ「結衣さんってあんなにテンション高い人だったんだな」
おもむろに呟く
「そうでもなかったけど・・・そんだけ嬉しかったんだろ。俺としてもカラ松が気に入られてて嬉しいけど」
カ「そうか、それならいいんだ。いきなり来たのに嫌な顔一つせずに教えてくれたんだ」
結構世話好きなとこがあるからな
結衣「これで花嫁修業もバッチリね」
カラ松のご飯を手にテーブルに戻ってきた母さんが発した
「は?・・・つかそれって結婚前にすることでしょ」
結衣「いいじゃない、まだそんなに経ってないんだし」
なんていうか、そういうとこ大雑把だよな
両親ともキチッとしてそうなのに
噂をすればなんとやら
蓮「ただいま」
結衣「あら、蓮さん。お帰りなさい」
俺とカラ松を交互に見る
蓮「靴が多いと思ったら、来てたのか」
カ「お、お邪魔してます」
言いながら父さんに向かってガバッと頭を下げる
蓮「邪魔だなんて・・・可愛い息子が来てるんだから、邪魔なわけないだろう」
カ「蓮さん・・・」
ときめきじゃないにしろ、父さんの言葉にキュンとしたんだろう
そんな顔見せるなんて
到底父親に向けるべきではない感情を隠すようにカラ松から目を逸らし、ひたすら白米を口に運ぶ
ダメだな、ことさらカラ松に関しては余裕がなくなる
俺はそのまま口を開くことなく夕食を終えた