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【弱ペダ・荒】狼な王子様?

第2章 男は皆・・・とは言うけれど


そして、
「さて、俺達はこれから夕食だ」
「では行ってくるぞ名」
「てめぇはこれでも使っとけ」
と投げ渡された荒北のスウェット。
「風呂使いたかったら勝手にしていーから」
と言い捨て、出ていくメンバー。結局、なんだか荒北の想い通りになっている気もするが、なんやかんや荒北が手を出してくるとも思えず部屋の鍵も閉まっているし、脱衣所の鍵もかけられるので安心して使わせてもらうことにした。
一方食堂では、荒北が帰ったら風呂上りのしかも自分の香りを纏った想い人が居るとぞくぞくすると思い、隣で「自分の部屋に女の子が居るとかやばいな」なんて言っている新開と同じ脳内の自分を腹立たしく思いながら夕食をとっていた。
「しかし、大丈夫なのか」
と東堂、
「あ?んだよ」
「今、お前の部屋にほとんどの物が置いてあるのではないか?」
その東堂の発言にポロっと箸が落ちる。部屋を出る時に周りを漁るなよとは言ったものの
「・・・これは無理だわ」
とローテーブルの上にあからさまに置いてあるいかがわしい物達。先輩達も男だなとしみじみ思いながら、勝手にハンガーを借りて制服をかけ、ついでに荒北の分もかけ、ベットの上に山になっている洗濯物をたたみ、そのいかがわいい物達は目につかない端においやった。ベットの上でごろごろしようと思ったが身の危険を感じたのでやめ、とりあえず宿題を広げてみる。しかし、今日はなんだか疲れたなと思いローテーブルにつっぷした時、部屋の鍵が開く音がした。荒北でなかったらと不安になりながら覗くと荒北の姿。
「あ、おかえりなさーい」
「ぉ、おぉう。」
荒北も荒北で出迎えてくる名に一瞬動揺していた。
「勉強とかえっら」
「はは、開いただけですけどね」
自然に隣に荒北が座る。
「あ、先輩ここ分かります?」
問題をきこうと隣を向くととすぐそこに荒北の顔。
思いがけない近さにお互い顔をそむける。
「そこはこの公式使うんだよ」
「ぁ、あぁ、はい。」
名は耳まで真っ赤になっており、荒北にはそれがなんとなく面白く、嬉しく
「あと、どっかあるか?」
とわざと近づいた。
(ち、近い。先輩がめっちゃ近い)
肩ごしが緊張する。少しよけると、それに合わせて荒北が体を傾けてくる。
「せ・・・・先輩?」
なんだか艶めいていく雰囲気。
「んだよ」
「近くありませんか・・・」
「気のせーダロ」
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