第1章 暗く淀んだ世界
いい加減にしろ……!!
そんな言葉が喉まで出かかっていて
私の肩に触れるやつの手を
払いのけようとしたその時
私の後ろから腕が伸びてきて
誰かの手が私の腰に触れ
私の体は勢いよくその手に引き寄せられる…
「こんなとこで何してんの花(笑)?」
そう耳元でささやかれる声に
このあり得ないことオンパレードな事態に
私には後ろを振り向く勇気がない……(涙)
「お前何やねん……?」
このあり得ない状況に少し声が低くなり
不機嫌にそう言った岡村さんに
顔の見えないその人は
「俺か…?
俺はこいつのか彼氏や(笑)」
そんなとんでもないことを言い
ぐるんと私の体をを回転させ
私の顔を覗き込んでくる…
有無を言わさず
見せつけられたその顔は
驚くことに見覚えがあり
そいつは紛れ間なく
毎朝私に嫌がらせのように
挨拶を強要してくる
350円男だった………