第1章 暗く淀んだ世界
私に向けていた笑顔をそのまま
岡村さんに向け…
「僕は村上って言いますけど…
あなたのお名前は…?」
そう言って笑顔のままの顔を
ずぃっと岡村さんに近づけた350円男に…
「何で…そんなん教えなあかんねん…(汗)!」
笑顔の圧力に負け
一歩後ろに後ずさりしながら
岡村さんがそう言うと…
「あぁ…そうですか(笑)
こっちはわざわざ名乗ったのに
そっちは名乗られへんと…
そやったら
警察に行ってもええんやな…?
ほな行こか…?
名無しのストーカーさん(笑)」
なんてさらに岡村さんに追い討ちをかけ…
「いや…あの俺もう行くから…
じゃあまた…(笑)?」
そんな一言を残し
岡村さんは私の前から足早に
逃げ出していく…
うん……
岡村さんがいなくなったことは
ありがたいけれど
あり得ないことが一変に起きすぎて
今のこの状況を理解するのに私には
かなりの時間がかかりそうです(涙)