第3章 ほんとの君は…?
花side
自分の家の布団よりも
寝心地の良いソファーの上で
くつろぎながらも…
いくら岡村さんが怖くても
ずっとここに隠れているわけにも
いかないので
『昨日は家に泊めていただき
ありがとうございました。
本当に助かりました。
たぶんこの時間なら岡村さんも
現れないと思うので
自分の家に帰ろうと思います。
置いていってくれた鍵は
ポストに入れておけばいいですか?』
そう渋谷さんにメールを送り
待つこと10分…
早々に返ってきたメールには
『後一時間くらいで家帰れるから
鍵持ってそこで待っといて下さい!』
なんて書かれていて
仕方なくもう一度ソファーに腰を下ろし
少し暗くなりかけた空を見ながら
考える……
お世話になりっぱなしの渋谷さんに
この一時間で
何か私が出来ることはないかと……
部屋の掃除は…
多分私なら勝手にされたくない(笑)
私に出来ることといえば…
料理か…?
レシピを見ながらなら
何とかなるかもしれない…!
そんな希望的考えにたどり着いて
急いで財布を握りしめ
マンションから飛び出し
近くのスーパーに駆けこんだ…