第1章 暗く淀んだ世界
いくら今がまだ少し
肌寒い季節でも…
ゆっくりのんびり歩いていたら
我が愛しのアイス様が溶けてしまう!
だから私はいつもコンビニから一歩
外に踏み出したら
早足で家までの道を歩く。
いつも通りなら10分も歩けば
我が家が姿を表す
なのに今は
私の前でイチャイチャと腕を組み
人の目など憚らずに
唇と唇をくっ付け会う
私には到底理解しがたい男女が
私の行く手を遮りまくっていて
なかなか前に進むことが出来ない(汗)
やっと邪魔なカップルが私の前から居なくなり
歩くスピードを上げていこう♪
なんてご機嫌に足を踏み出した瞬間…
私の肩に人の手が触れる…
あまりの恐怖にびくりと体を震わせ
後ろを振り返ってみたら
「久しぶりやんか(笑)」
そう言って嬉しそうに笑う
私の人生で最大の
汚点であり…間違いであり…
出来ることならば唯一やり直したい過去が
そこに立っていた…