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【R18】校舎内の秘密基地。 〈四葉 環〉

第2章 2人だけの秘密基地


〈環side〉


「ねぇ!四葉くん!」

「んー??なに?」


明るい声で話しかけてくるまおっちに軽く返事をした。


「よかったら四葉くんの事 聞かせてくれないかな?」

素直に それはズルイと思った。

頬を少し染めて、上目遣いで聞いてくるまおっちは 可愛かった。

俺だけ意識してるのが 気に食わなくて すこしいじめてみた。


「ふーん。まおっちって俺のこと知りたいんだ?」

俺はまおっちに顔を近づけた。

「い、いや。なんてゆーか…そ、その…」

「ぷっ…やっぱおもしれぇ! 冗談だっつの(笑)」


頬を真っ赤に染め、何か言葉を放とうとする所を見ていると、理性が保てそうになかった。

だから笑って離れた。 まおっちのことはおもしれぇとは思うけど、まだ出会って間もない。

こんなにすぐ誰かを好きになるわけない。


「もー!!からかわないでよっ!!!」

俺はまおっちに叩かれながらソファーに座った。


「四葉くんはさ…」

「環。」

「え??」

「環…でいい。」

「え。でも。」

なぜだか分からないけど、まおっちに名前で呼んで欲しかった。

でもまおっちは戸惑っている。


「いーから!ほら。環。」

俺は早くしろというオーラを出しながら言った。

「え、えと… た、たま…き。くん??」

「ん。ごーかく。」


恥ずかしそうに 俺の名前を呼ぶまおっちは

とても可愛かった。

俺はそっと まおっちの頭を軽く叩いた。


自分がやっている事に恥ずかしくなり、俺はそっぽを向いた。





その時。まおっちが 俯いて
小さく「ばか。」と呟いていたなんて…
俺が知るはずもない。



もう自分の感情の名前はすでに分かっていた。



正直、あってすぐに…とかありえないと思っていた。


でも…




それでも…





好きだ。真緒。




心の中で、俺は彼女のことを あだ名でなく、ちゃんと名前で呼んだ。


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