第2章 2人だけの秘密基地
「た、環くん。そろそろ手いいかな…」
私は環くんがあまりにも長く、頭に手を置いているものだから 耐えられなくなり 控えぎみに声をかけた。
「あ。わりぃ。 」
そう言って、手を離してくれたけど…
どこか寂しかった。
「なぁ。ここの部屋って誰でも入れんの?」
「うん。くぼみにさえ気がつけば入れると思うよ。
でも、ここの資料室はほとんど使われてないから、気づかれることはまずないと思う。」
そう言って環くんの方へと顔を向ける。
「じゃーさ! 俺がサボりたい時、ここ使っていーい?」
「え。いーけど…どれだけ授業サボる気?(笑)」
そう言うと環くんが笑ったので、私もつられて笑った。
「環くんっ!!」
「ん?なに??」
「ラビチャやってる??」
私は環くんともっと仲良くなりたくて聞いてみた。
「おう。やってっけど、交換すっか?」
「いーのっ!?」
「まおっちなら全然いい!」
そう言って環くんは快く交換してくれた。
「ありがとう!これからもよろしくね!環くん!」
「おう!なんかあったら言え。」
そう言って笑う環くんは、とてもかっこよくて…
イケメンなんてそこまで興味ない。なんて言ってたのが嘘みたいに。
私は環くんに惹かれていった。
叶うことのないであろう小さな恋を…
私は自分の胸にしまっておいた。
「今日の放課後空いてっか?」
「うん!どーしたの?」
急に放課後あいてる?なんて声をかけられ、舞い上がった私は少しだけ声のトーンが高くなった。
「えーと…コンビニ…ついてきて。」
「うん?いーよ?でもどうして?」
「お…ま プリ…」
「え?もー1回いって??」
「王様プリン!!買う!」
恥ずかしかったのか、少し顔を赤らめながら 環くんがいった。
「王様プリン?美味しいよね!!私好きだよ!」
「まじで!俺も王様プリンちょー好き!!」
「じゃあ。放課後…一緒にコンビニね!」
「おう!まおっち約束。」
そう言って環くんは子指を出してきた。
指切りってことかな? 私も、少しためらいながら小指を出した。
2人「指切りげんまん!嘘ついたら…」
「嘘ついたら…??」
「俺がまおっちにキスする。」
「えっ。///」
「冗談だよ(笑)」
そう言って約束した。