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toi toi toi【進撃の巨人】

第5章 想い


「それでね!その時ね……」


相槌を打ちながら彼女の話に耳を傾ける。

エマ自身も入団直後は慣れない環境の中、新人特融の様々な疑問や不満を抱えていた。

はっきり言って、1日1日こなしていく事で精一杯。

しかし次第に、新兵の時に感じていた不満は
『仕方がない事、それも必要な事』だと理解するようになった。

それはエルヴィンと行動を共にすることで、上に立つ者の気苦労や見据えている目標を直に感じたからだと思う。



「……ってそういえばさ。木ってどれだ?」



イザベルが突然脈絡の無い話を振ってきた。

思わず「ん?」と聞き返す。


「ほら!地下で一緒に夕食を食べた時。すっごい綺麗な木が部屋から見えるって言ってたろ!?って事はこの中庭にあるんだよな?」


そう言われて地下での出来事を思い出す。

確かイザベルに『地上にあるオススメの物ってなんだ?』と言れたのだ。

目を輝かせる彼女とは対照的に、ファーランの呆れ顔が印象的だった。
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