第2章 出会い
「私は数日前から仕事で王都に来ていたんだけれど、今日は休暇で友人と街に出ていたの」
エマの言葉にイザベルの瞳が輝いた。
「え!じゃあエマは地上から来たのか!?」
「うん。地下に来たのは今日が初めてだよ」
驚きで声を上げるイザベルに対し、予想が当たったリヴァイとファーランは黙ったままだ。
「友人とは途中で分かれて、1人で街を歩いていたんだけど…」
不注意で子供とぶつかった事。
その子の荷物が階段へ落ちた事。
拾おうとしたら男達に拘束された事。
一連の流れを話した。
そこまで聞いて、リヴァイが口を開いた。
「その子供、奴らとグルだっただろう」
「え!なんで分かるの!?」
エマは心底驚いた。エマがそれに気づいたのは捕まった後だ。
「大体分かる。奴等の趣味は悪いからな」
リヴァイの言葉にエマは口を噤んでしまう。
「しかし、お前どうやって逃げてきたんだ?階段仕切ってる奴らはどのグループも厄介なのばかりだぞ」
ファーランの質問にエマはモゴモゴと声を出す。